店主の思い込み
寿司は、「良質米と炊き方」・「良食材と仕込み方」それに「誠意」で決まると思います。決して話術ではありません。 日本酒は、どうしたら「いつも何処でも誰でも旨い日本酒」が飲めるようになれるのでしょうか。また、どうして平等に好きな日本酒を入手出来ないのだろうか。どうしてレッテルが同じなのに香りも味も違うのでしょうか。僕は、少し解るのですが、力がなく、酒の流通機構、管理その他に悩んでしまいます。 良い日本酒と旨い日本酒の違いは何でしょう。 旨い酒は、趣向品ですから、飲んだ人が旨いと思える酒です。 良い酒は、口に入れて甘く感じ、のど越しが良く、スッキリした酒です。米の旨味成分が口の中に余韻を残しすんなり飲める酒です。(異臭がなく、飲み越したとき口にいやみが残らない酒)食べ物を引き立て、けっして余分な墨ろ過(貧弱)、香り付けしていない(甘苦くない)酒です。 当店の日本酒は、ほとんど蔵元で利き酒させて頂いた原酒を1升瓶に詰めて頂いております。酒は酒造好適米仕込みで精白50%以上が基本です。 純米吟醸原酒、大吟醸原酒が基本で後は、本醸造吟醸、大吟醸酒です(精白50%以下)。 お燗酒は、本醸造酒と純米酒です(精白60%以下、15度〜16度)。綺麗なキモト造りも?。 酒は、蔵元直送酒しか取り扱っておりません。また、ほとんどお酒は6月頃までには、入荷になります(一部秋の鑑評会後)。後は、−3度2坪の冷蔵庫で成長するのを待つだけです。自然に酒が飲み時を教えてくれます。 日本酒は、決して鯨飲しないで愛飲して下さい。 米には、自然と共に暮す百姓の優しさがあります。 酒には、蔵元と蔵人の人生そのものがあります。 日本酒は、自然の力と恵みと人間の思いやりが一体になって生まれるのです。 本物の旨い良い日本酒を飲めば、きっと心から幸せになれます。 日本酒を飲んで皆さん良き友達になりましょう。 例)保存管理の優れている山形県天童市の出羽桜酒造さんです。 1 脱気瓶詰め 味、香りの劣化を抑える。 2 湯煎火入れ 味、香りを逃さない。 3 保存管理 ‐5度など低温で劣化を抑える。 4 出荷管理 気温に気配り、飲む時を想定して出荷している。 熟成を見ている。 5 保存設備のある小売店さんに直接お酒をお届けする 劣化を抑える。 6 業務店でも冷蔵庫管理している所に入荷 劣化を抑える。 日本酒は、口に入った時がその蔵元の酒の評価です。決してレッテル、ブランド名ではありません。 僕は出羽桜さんが当然の酒蔵さんのあり方だと思うのですが、日本酒の業界は、まだまだのようです。 出羽桜さんは、1升瓶で2500円から3500円位のちょっとリッチな気分で日本酒を飲んで頂けるお客様をターゲットにしていようです。このクラスの酒は価値観以上に美味しい酒です。 是非一度蔵元訪問して下さい。、出羽桜さんは、自家精米、ほとんど手造りです。 追伸 当店にお見えになる方からよく伺うのですが、出羽桜の酒は、付け香(ヤコマン)していると思っている方が多いようですが、決して、付け香はしていません。、品質管理が整っているのです。誤解ではないでしょうか。 このごろ、吟醸酒は、香りがフルーテーな酒だと決め付けているようですが、米を50%以上精白することで綺麗な香りや純粋アルコールに近いすっきりしたのど越しが良い米の酒になるのです。香りが高すぎると甘苦く重くなり飲み飽きし食中酒にはならない。香りより飲み越しが良い酒であって欲しいです。 |